
大場久美子のコメットさん
大場久美子さんが再婚されたそうですね。何はともあれ、おめでたいことであります。
数年前、ケーブルテレビで「コメットさん」が放送してました。この時のかわいさと言ったらマジぱねーっす!
あれから30年以上が経過してますが、相変わらず「かわいい」という言葉が似合う女優さんですね。
(私生活やら男運には恵まれてなかった感じは否めませんけど・・・)
さて、なんでわざわざ「コメットさん」かと言うと、この作品がウルトラマンの作品世界に対して大きな関わりを持っているからに他ありません。そんなのある程度の特撮ファンなら常識だと言われるかもしれませんが、あえて、あ・え・て自分なりの解釈を書き連ねてみたいなーと思った次第なのです。
「コメットさん」が放送されたのが、レオ終了から80復活までの間ということを考えると、同じようなことを考えている方も多いのではないか思います。
実はこの作品、確かにリアルタイムで見ていた記憶はありますが、なにぶん幼少の事、エピソードの記憶なんか残っているはずもありません。そこで前述のケーブルテレビです。
タイミング的なこともあって、全話視聴はできませんでしたが、とても重要なエピソード、「初恋の人ウルトラマン」を見ることができました。
ウルトラマンがゲストで出ている事は、過去の書籍などでも記載されていたので知識としてはあったものの、ソフト化もされていなかった当時、実際に確認することは非常に困難な状況でした。
恋人ではなく、コメットさんがタロウに片思いしてるだけなのですが、実はここが結構重要な気がするんですよね。
タロウがコメットさんの恋人設定だと、(お互いにそういう意識がなかったにしても)さおりさんの存在が微妙になってしまいます。光太郎、フタマタかよっ!? てな感じです。
もちろん、当時のスタッフがそこまで整合性を求めているはずもなく、コメットさんを純真な少女として描きたかっただけなのかもしれません。ただ、これが功を奏して、このエピソードが実はタロウとメビウスの世界をつなぐ重要なカギを握っているのではないかと思えるのですね。
地球で想い人のタロウに再会し、浮かれまくるコメットさんですが、宇宙人の捨て子を育てていたタロウは、その子供の病気を治すために地球を去らなくてはならなくなり・・・と、いうような話だったと記憶しています。数年前に視聴したときは、「制作が円谷プロではない」、「人間体の演者が違う」などの理由から、純粋なパロディとして受け止めていました。
それから時が流れ…ウルトラ兄弟の設定を受け継ぐ「メビウス」が放送開始。地球にとどまっていたはずのタロウがいつの間にやら故郷に帰って教官とか呼ばれてるじゃありませんか! あんた風間杜夫か!?
・・・・・・・・・何でもないです、忘れて。
本来は、篠田三郎さんの出演を前提にした劇場版の準備がされていたそうです。ところがスケジュール的に出演困難となり、タロウの設定を大幅に変えざるを得なくなったみたいです。
いやいや、だったらタロウだけ出さずにテレビシリーズで補完すればいいじゃん? とも思うんですが、やはり子供たちへのアピールとしてタロウの存在は不可欠だったらしく、(その時の円谷が結構軽く考えてた)どうしても出演させたい。その苦肉の策として、4兄弟の代わりに地球からウルトラの星へタロウが戻り、後進の育成にあたっていた・・・って設定を付け足したみたいです。もちろん、ある程度は個人的な憶測でしかありませんが、概ねそんな感じなんでしょうね?
「地球人として生きてゆく」と決めたタロウ本編の設定を尊重したら、こんな扱いにできるわけがない。メビウスで唯一自分が納得できなかったのが、この「タロウの存在のたえられない軽さ」だったのですよ。
素顔で合流できないなら、声だけでも演じてもらえばよかったのでは? その後スケジュール調整をして本編に出演していただけばよかったのでは?
多くの説明がなされていないため、結果として、篠田さんが悪者になってしまってる感が否めません。御本人的には、タロウを決して疎ましく思ってるわけではないのに・・・。篠田さん自身も「光太郎は人間社会で生きているのではないか?」と語ってらっしゃったみたいなので、地球人と共に生きる光太郎として再登場したかったんじゃないでしょうか? 重ね重ね言いますが、あくまで個人的な憶測なので誰が悪い彼が悪いってことじゃないんですが、結果論として40周年記念の「メビウス」に唯一ケチをつけてしまった出来事だったように思えます。
ところが・・・さらに時が流れ、冷静に考えてみると?
あの時、コメットさんに別れを告げて地球を去ったタロウは、紛れもなくバルキー星人を倒した後に、地球人として平和な生活を送っていた東光太郎本人だったのではないかと思えるようになってきたのです。
と、言うのは、先日「金八先生」の完結編を見て思ったんですが、長いシリーズ作品の場合、同一人物でも都合によっては別の俳優さんが演じることも少なくありません。もちろん、オリジナルに勝るものはないんですが、「メビウス」の80編で出演した生徒たちは、当時の子役の皆さんじゃなかったわけで、それでもあれだけの感動作に仕上がったわけで・・・つまるところ、ちょっとだけ映像作品というものに対して自分が寛容になったのかもしれません。
篠田さんのスケジュールやらなんやらの問題で、コメットさんには光太郎役で出演できなかった。だから代役の人が演じた。そう考えたらいいのかなー、と思うようになったのです。
で、あれば、多少強引ながら辻褄も合いますからね。
地球人として生きる決心をした光太郎が、異星人とはいえ子供の命を守るためにタロウの力を必要とし、自分の幸せより子供の命を選ぶ辺りは、やっぱりタロウだからこそですよ!
ちなみに、このコメットさんでは、他にもセブンとレオが登場してます。
セブンは、コメットさんの友達としての出演ですが、時期が時期だけに、「MAC壊滅後にウルトラの母によって助けられた云々」のメビウス設定も、何となく納得できてしまいます。
レオの場合は、タロウからウルトラサインを受けて(!)コメットさんを助けに来て、同じく変身能力を使った為に地球を離れなくてはならなくなると言う・・・・何か、コメットさん自身は悪くないのに、関わったウルトラマン達が次々と地球を去っていく展開に、こいつ魔性の女だな! なんて思ったりもしてしまいます。いや、コメットさん悪くないんだよ!
こうして、80の放送を前にして地球からウルトラ兄弟はいなくなりました。
面白いのは、これらウルトラゲストの3本を執筆しているのが80第1話の阿井さんだったりする辺り。
地球のウルトラマンを故郷に帰し、その後、新時代のウルトラマンを描き出してゆきます。
何度も言いますが、これらはすべて憶測であり、当時のスタッフや制作側が意識した訳ではなく、あくまで「結果」として何となく辻褄が合うね。ってことを言いたかっただけです。
ウルトラマンの世界そのものに整合性を求めたらキリがないんですが、せめて「メビウス」でのモヤモヤだけでも解消できた気がします。いや、あくまで個人的にですよ。
今になってコメットさん傑作選のDVDを買っておけば良かったと後悔してます。中古で30,000円近い値段で出品されてました。ボックス並みの金額じゃねーか!
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